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株価変動要因について

株式投資では、株価は毎日、変わります。変わる理由は、すべて受給によります。簡単に言いますと、ある会社の株が欲しいと思う投資家が多くて、それよりも売りたいと思う投資家が少なければ、株価は上昇します。反対に株を売りたいと思う投資家が多くて、買いたいと思う投資家少なければ、株価は下落します。スーパーで売っている商品の値段の決まり方とまったく同じです。

 では、株式投資で、株を売りたくなったり、買いたくなったりする理由、つまり、株価変動要因には、どのようなものがあるのでしょうか。大きくは、3つあります。

 まず、1番目は、ファンダメンタルです。会社の基礎的な要因と直訳します。要は、その会社が、しっかりと儲けられるかどうかということです。しっかりと儲けることができる会社ならば、価値があると判断されるので、その会社の株を欲しいと思う投資家が多くなります。株式投資では、当然、株価が上がります。

 しっかり儲けられる会社かどうかを判断するには、様々な手法があります。この後の項目の「財務諸表分析」や「投資指標について」で具体的な方法を説明します。

 2番目は、株式の流動性です。株式の流動性の重要性は、「株式投資を始める前に」でも触れましたが、株価変動要因の非常に重要な要素でもあります。

 株式の流動性とは、市場でその会社の株が頻繁に売り買いされているか、ということでした。非常にファンダメンタルがよい会社であっても、頻繁に売り買いされていない会社の場合、株価は変化しません。なぜならば、ある投資家が株式投資で「ぜひとも買いたい」、と思っても、市場に売りものがなければ、買いたくても買えないからです。スーパーにリンゴを買いに行ってもリンゴが品切れならば買えないのとまったく同じです。
 
 同じことが、ある会社の株を売りたい投資家の場合にも起こります。ファンダメンタルが悪くて株を手放したいのに、買い手がいなければ、やはり、売れません。

 このように、株式の流動性がない(低い)と、そもそも売り買いができないために、株価は変わらないのです。反対に、このような会社の株の場合、株式の流動性が多くなる(高くなる)と、株価は急激に変化するようになります。

 ですから、株式の流動性という側面から見た株価の変動要因は、株式市場で株を売ったり、買ったりできる量が増える場合である、と表現することもできることになります。具体的には、株式分割、増資、分売といったものです。これらについては、別の項目でご説明します。

 株式投資での株価変動要因の3番目は、その他の要因です。

 具体的には、まず、経済的な要因です。為替の変動、金利、世界の景気、政治家や有力な投資家などの発言などが挙げられます。

 輸出で稼いでいる会社、例えば、自動車や電機メーカーの場合、為替が円安になれば、モノを売った際に受け取る外国のおカネの価値が高くなりますから、その外国のおカネを円に変えたときには、円換算での利益は増えます。ですから、株式投資では、そんな会社の株は買いとなります。反対に、電力会社やガス会社のように、発電の元手となる燃料や販売するガスを輸入する会社の場合、円安は利益を圧迫する要因になります。ですから、株式投資では、そんな会社の株は売りとなります。

 金利に関しては、建設会社や銀行のように借金の多い会社の場合、金利が低くなれば、支払わなければならない利息が減りますので、株式投資では、そんな会社の株は買いになります。

 世界の景気に関しては、例えば、2008年秋のリーマンショックのような世界中の景気が悪化するような事態になれば、ファンダメンタルがよい会社であっても、株式投資では、株は売られます。反対に、世界の景気が良くなれば、多少、ファンダメンタルが悪い会社でも、景気の良さに引っ張られて株価は上がりやすくなります。

 政治家や有力な投資家の発言では、以下のようなケースが考えられます。政治家の場合、例えば、総理大臣が「円安がいい」と発言すれば、為替が円安に動きます。ですから、株式投資では、円安で恩恵を受ける会社の株が上がります。有力な投資家の場合、その投資家が投資している会社の名前が明らかになれば、多くの投資家がその会社の株を買おうとします。

 株式投資でのその他の株価変動要因としては、次に、会社の経営者が投資家に「会社の株を買ってください」とPRした場合があります。具体的には、配当を増やしたり、株主優待を取り入れたりする場合です。投資家にとっては、株式投資で投資した分の見返り(利回り)が高くなるのですから、その会社の株式を買いたくなります。

 株式投資でのその他の株価変動要因としては、「仕手筋」や「外国人」「投資信託などの機関投資家」の動きもあります。

ここでは、仕手筋の場合だけ簡単にご説明します。すでに何度かご説明している流動性の低い株や、値段の安い株(一般的に1株100円以下)で起こり安いケースです。

 このような株の場合、仕手筋という投資家が、ある日、突然、大量の買い注文を出します。買いが急激に増えますので、株価は急騰します。3日くらい、急騰したところで、今度は、一気に売ります。
 
この場合、損を被るのは、株価が急激に上がったのを見て、自分も買い始めた個人投資家です。つられて買ったところで、株価が急激に下がりますので、大損をすることになります。「仕手株」といわれる会社の株は、ときどき、このようなことが起こります。十分に注意してください。

財務諸表分析

 株式投資での「株価変動要因について」で説明しましたが、株価変動要因のなかで第一に挙げられるのは、株式投資の対象となる会社におカネを儲ける力があるかどうか、つまり、ファンダメンタルということでした。これを確認する材料になるのが、上場会社ならば、必ず3か月に1回公表する財務諸表です。財務諸表分析とは、財務諸表を読み解いてその会社におカネを儲ける力がどの程度あるかを判断することです。

 財務諸表は、具体的には、損益計算書(P╱L)、貸借対照表(B╱S)、キャッシュフロー計算書があります。これらの他に、本腰を入れて株式投資をしたい方は、有価証券報告書に目を通すことをお薦めします。

 損益計算書は、会社が一定の期間、いくらおカネを儲けたのかが一目で分かるようにまとめた表です。売上から始まって、モノ作りのための材料費や、従業員の給料、税金など必要な経費をすべて支払って残ったおカネ(純利益)までをまとめています。

 損益計算書は、その会社が持っているおカネや、おカネを稼ぐために持っているモノがどの程度あって、それらをどうやって調達したのかが一目で分かるようになっている表です。いわば、会社の財産目録といったところでしょうか。

 キャッシュフロー計算書は、その会社が実際にいくらのおカネを持っていて、そのおカネをどのように使っているか、あるいは、預金しているかが分かる表です。

 株式投資をするときには、これら3つの材料を様々な角度から分析して、会社のおカネを稼ぐ力を見極めます。
 
 なお、有価証券報告書は、これら3つの財務諸表に加えて、会社の歴史や、役員がどのような人物か、どのような資産や子会社を持ち、誰が多くの株を持っているか、といったことが書いてあります。いわば、その会社のあらゆることが書いてある百科事典です。

 有価証券報告書は、その会社に関する百科事典ですので、厚い本になっています。ですから、これを隅から隅まで見るにはかなり労力を必要とします。実際の株式投資では、役員名簿、大株主(株をたくさん持っている人のリスト)、投資先リストなどを見ます。

なぜ、このような資料を見るかと言いますと、その会社のなかに非社会的な人物が関係していないか、会社が危険な会社に投資していないかなどを調べるためです。

さらに、大株主のなかに、非常におカネを稼ぐ能力のある会社があるかどうかを調べることも大切です。そんな会社が大株主に名前を連ねていたら、その会社の協力で収益を上げられる可能性が高くなるからです。